ツツジ科植物の中で強い酸性の場所で生息しているブルーベリー、霧島ツツジのような種は、
 光独立自養植物なのかということである。
 好酸性植物なのかということである
 これまで好酸性植物を光独立自養植物なのか否かの視点から考察されたものはない。
 植物の必須元素16の中の炭素。
 植物の殆どはこの炭素Cを空中の炭酸ガスCO
2から得て光合成で炭素化合物を造るとされる。
 この炭素化合物で100%賄うのが光独立自養植物である。
 ラン科植物も、ツツジ科植物も光独立自養植物であるという観点から、栽培法は構築されてきた。
 この視点からの考察では、なぜ菌と共生するのか。
 なぜ菌根を進化中に捨てなかったか・・・・という疑問に説明がつかない。
 本当に菌は勝手に根に棲んでいるのか?
 本当に菌は必要ないのか???

 他の植物が生育出来ない不毛の場所で生存出来るのは、
 菌と共生しているからではないのか????
 不毛の場所なら、好酸性植物でも充分な光合成が出来ないのではないか?????
 不足分のエネルギーは炭素化合物はどこから調達する!???
 枯れ落ち葉のリグニン、セルロースから生まれる炭素化合物の糖、糖質を利用する????
 このとき、共生菌が必要になるのではないか????

 枯れ落ち葉を分解する菌・・・・宇井清太新発見のラン菌(材木腐朽菌)は、そういう菌である。
 この菌が作る糖、糖質が、不足するエネルギーを補う。
 こういうように考えると、ラン科植物、ツツジ科植物の説明がつくのである。
 なぜ、この植物群が、他の植物が生存できない場所でも生存出来るのか・・・・
 その説明も明快につく。


 好酸性植物、好アルカリ植物という仕分けは、化学分析の土壌学から見た植物仕分け、
 分類であって、植物生態系から見たものではない。
 材木腐朽菌が生きているSUGOI-neで栽培してみると、
 酸性、アルカリを好む植物も・・・弱酸性のSUGOI-neで素晴らしい生育をする!
 酸性用土を作るために使用されてきた鹿沼土など無用である。
 つまり好酸性植物、好アルカリ植物という植物は存在しないのではないか????
 それらの植物は、
  「好枯れ落ち葉植物」「好材木腐朽菌植物」「好糖、糖質植物」というのが本当かもしれない。
 是まで、植物に必要な炭素Cは、空中の炭酸ガスから全て吸収しているとしてきたのは、
 大きな誤りなのではないか????
 なぜなら、腐生ランのリゾーム、ラン科植物共通のプロトコームが吸収している炭素は、
 空気の炭酸ガスのCではない。
 材木腐朽菌がセルロース、リグニンを分解して作る糖、糖質の炭素である。
 この炭素を燃やして暗黒の地中で生き続けているのである。
 植物で最も進化したランが、突然こういうシステムを構築したとは考えにくい。
 前例があるはずである。
 近年、陸上の殆どの植物は・・・根に共生菌を持つことがわかってきた。
 是を進化させたのがラン科植物の菌根なのではないか???
 
  近代の土壌学はリービッヒの化学分析を基礎にする。
  この学問は飽くまでも化学的見地である。
  そこには生物生態学からの知見はない。
  菌は化学分析の範疇にはない。


 SUGOI-ne栽培、ラン菌による炭素循環栽培法は、
 植物生態系から構築する栽培法である。
 光合成を補完する炭素エネルギーを植物は必要とする過酷な場面が、
 植物の自生地にある。
 今年の猛暑(2010夏)のような、光合成の適温を超えた高温のような条件。
 こういう条件下で激減する光合成。
 足りない澱粉を・・・・どう補完しているのか?????
 必ず補完する方法を具備している!
 そういう視点から考察すると・・・・腐生ラン、プロトコームの生態系から炭素循環が、
 答えを出してくれた。
 宇井清太の新発見ラン菌(材木腐朽菌)は、こういう考察から発見されたものである。
 枯れ落ち葉に自生する殆どの植物は、SUGOI-neで素晴らしい生育になる。
 悪環境条件で減少する光合成を、材木腐朽菌が補完するからである。

 
 
霧島ツツジの大株の群生
  地球上で月、火星のような地表を探すとすれば、
  新しく噴火した火山のエリアである。
  不毛の地。
  この地表は多くの場合硫黄が含有しているから、
  強い酸性を示す。
  こういう不毛の地にも枯れ葉が飛んできて落下する。
  この枯れ葉には多くの微生物が付着している。
  しかし、この強い酸性の場所では、一部の微生物しか生きられない。
  生き残る菌の中に枯れ葉をえさにする材木腐朽菌がある。
  この場所に多くの植物の種子が舞い落ちる!
  その中にツツジ科植物の種子もある。
  しかし、殆どの植物は生きられない。
  枯れ落ち葉の僅かな炭素循環の中で生きられる・・・
  菌根植物であるツツジは芽生え生きられる。
  つまり、強い酸性が好きなのではない。
  他の植物が生きられない強い酸性の場所でも生きられる!!
  そういうこと・・・。
  
  火山の軽石地帯も何千年も経過すれば、
  枯れ落ち葉による炭素循環が成熟する。
  是にともない、霧島ツツジも大きな株立ちになる。

 
     印の場所は軽石が若いエリアで、未熟な
   炭素循環の場所。
   火口に近くなるにしたがって、不毛の地になり、
   小さな若い株のツツジが点々と生える。

  
   霧島ツツジの枯れ落ち葉が株の周囲に舞い落ち
   堆積し、是を材木腐朽菌が分解し、この養分を吸収して、
   次第に大株になってゆく・・・。

  100年、200年かけて、ツツジは土壌改良している!!
   己の枯れ落ち葉で!!

  火山灰の不毛の地も、微生物の棲む豊な土壌になる!

   御蔵島の米ツツジも霧島ツツジと同じで、
   己の枯れ落ち葉で、株の根元、周囲の土壌を、
   材木腐朽菌が棲む土壌に変えて、そこに
   炭素循環を構築してゆく・・・。

   霧島ツツジ、米ツツジは自らの手で・・・
   不毛の火山の軽石地帯を植物が生息出きる
   大地に変えてゆく・・・・。

   つまり霧島ツツジは強酸性土壌を好きなのではない。
   材木腐朽菌と枯れ葉があるところが好きなのである。

  成熟した土壌のエリアでは、他の植物に既に占領され、
  例えそこに種子が落ちて発芽しても、
  霧島ツツジに勝ち目はない。
  不毛の軽石地帯なら、他の植物は生きられないから、
  霧島ツツジはスローな生育でも、細々と生きられる。
  そして、僅かな枯れ落ち葉で根元を開拓してゆく・・・。

SUGOI-ne栽培では、ブルーベリー、アセビなども同じように素晴らしい生育になる。
ツツジ科の植物は低地から高山まで自生する。
赤道直下のボルネオ島の巨木のシャクナゲ、ヒマラヤの巨木シャクナゲ、
タイガー、ツンドラ地帯のツルコケモモ、ブルーベリー・・・
高山植物のイワヒゲ・・・
湿地帯に自生するヒメシャクナゲ・・・
赤松林に自生するレンゲツツジ・・・・
枯れ葉が堆積した林に自生するヤシオツツジ・・。
その自生地は多様である。
つまりツツジ科の生態系は多様である。
なぜ、多様な生態系で生きられるのか・・・・????
その理由は、ラン科植物と同じように共生菌と共生する菌根植物であるということ。
多様な生態系の中に、一部ものが強酸性土壌でも生きられる。
ヒマラヤの巨木シャクナゲの自生地が強酸性土壌ではない。
屋久島は花崗岩の島であり、屋久島シャクナゲの自生地は強酸性土壌ではない。
ツツジ科植物が好酸性植物なのか????
それより、枯れ落ち葉を分解する材木腐朽菌に焦点を当てるのが本当なのではないのか???
宇井清太は・・・そのように考えている。
なぜなら、宇井清太の庭には明治初期に植えられた霧島ツツジがあるが、
その根元には、霧島ツツジの枯れ落ち葉が厚く堆積している。
その土壌は強い酸性ではない。
材木腐朽菌による炭素循環が行われている。
ツツジ科植物が自生する場所は・・・・必ず枯れ落ち葉がある!
赤松の根元にはシュンランが自生し、ツツジも自生する。
ヒマラヤの、中国奥地のシャクナゲの自生地には・・・多くのランが自生する。
瓔珞ツツジの自生する場所には野性らんも自生している。
水ゴケにヒメシャクナゲが自生するところにはトキソウが自生する。
ツツコケモモ、ブルーベリーの自生地にはハクサンチドリ系のランが自生する。
つまり、そこには枯れ落ち葉の炭素循環が行われているということである。
これまでのシャクナゲ、ツツジ科植物の栽培法は、
植物の生態系の研究から生まれたものではなくて、土壌分析の非常に狭い視野から生まれたものである。
土壌分析には材木腐朽菌による枯れ落ち葉の炭素循環という視点は欠落している。
他の植物が生きられない劣悪な条件で、充分な光合成が出来るのか???
酸性が好きであれば・・・そういう条件下でも充分な光合成が出来るのか???
他の植物が充分な光合成が出来ない場所で、なぜツツジ科植物なら出来るのか????
そういう疑問が出てくる。
光合成で足りないエネルギーは、そこに生息する材木腐朽菌が作り出す糖質で賄う!
枯れ落ち葉の多少、分解速度が糖、糖質の多少になる。
この炭素循環からツツジ科の植物を検証すると説明がつく。
赤道直下のボルネオ島、ヒマラヤの巨木シャクナゲが、なぜ巨木に生長できるのか?
そこには豊な枯れ落ち葉による炭素循環があるからである。
屋久島シャクナゲがなぜワイセイなのか。
高山で低温だから・・・材木腐朽菌が盛んに活動できないために炭素循環が抑制されるからである。
イワヒゲ・・・更に炭素循環が貧弱。

ツツジ植物は好酸性植物であるが・・・・
石灰岩地帯に自生する植物を好アルカリ植物という。
ツツジ科植物を栽培するとき鹿沼土をミックスするように・・・
好アルカリ植物を栽培するとき石灰岩をミックスする。
是がこれまでの園芸の常識であった!
石灰岩の上に自生するクリスマスローズ。
ランのパフィオの一部。

是もSUGOI-ne栽培で素晴らしい生育する。
つまり、これらの植物も石灰が、アルカリ土壌が好きなのではなくて、
石灰岩の上に堆積している枯れ落ち葉、そこに生息する材木腐朽菌が分解する糖、糖質を吸収し、
光合成の不足分を補うことで生育している。

好酸性植物、好アルカリ植物の常識がSUGOI-ne栽培で根底から覆ったのである。
酸性は好きなのではない。アルカリが好きなのではない。
そこにあるけれ落ち葉、そこに生息する材木腐朽菌、そこに生まれる糖、糖質がすきなのである。
SUGOI-neは弱酸性である。
宇井清太の発見したラン菌(材木腐朽菌)は、強酸性土壌でも、強アルカリ土壌でも
生息、繁殖出来る性質を持っている。
こういう菌が、新火山の軽石地帯、石灰岩地帯に枯れ落ち葉があれば生きて、
炭素循環を行い、やがて豊な土壌を形成するということである。
それには、膨大な時間が必要であるが・・・・・
植物にも道を切り開く先達がいる!
ある種のツツジ科植物、石灰岩植物、蛇紋岩植物、カラマツ・・・・
不毛の地を切り開く先達植物である。
これらの植物のエネルギー源は枯れ落ち葉由来の・・・材木腐朽菌が作る糖、糖質である。
是ゆえに、前記の植物には菌根を持っているものが多い。
多くの共生菌を持ったものが多い。
エネルギーを供給してくれる菌と共生しなければ生存できない過酷な環境だからである。


 
 SUGOI-ne2号ゴールド 単用栽培。

 2010年秋の生育状態
  


   SUGOI-ne2号ゴールドは赤松、カラ松の樹皮にラン菌(材木腐朽菌)
   SUGOI-neは強酸性ではない!
   写真で見るように素晴らしい生育である。
   葉も元気。

 2010年5月
   屋久島シャクナゲ
      軽石、鹿沼・・・栽培鉢

  この鉢をSUGOI-ne2号ゴールドで植え替えた。
菌根植物
 ラン科植物とツツジ科植物は菌根植物の代表である。
 ラン科植物とツツジ科植物の大きな違いは、ツツジ科植物の多くは、
 酸性土壌を好む好酸性植物だということのようである。
 なぜこのように見られるかといえば、ツツジ科の多くの植物で、火山の強酸性エリア、
 水ゴケが堆積したタイガー地帯の強酸性エリアに
 ブルーベリーなどのツツジ科植物が自生しているからである。
 
 写真はあまりにも有名な霧島ツツジである。
 不毛の強い酸性の火山礫エリアに芽生え、やがて群落を形成するツツジ。
 このツツジの枯れ落ち葉が何100年堆積すると・・・・
 他の植物が生え、霧島ツツジは姿を消す・・・
 霧島ツツジが芽生える時代は、他の植物が生きることが出来ない強い酸性土壌である。
 この姿、状況をみれば・・・単純に土壌を分析すれば強い酸性を示すから・・・・
 好酸性植物と仕分けされている。


 本当にこの「仕分け」で良いのか????
 この炭素循環栽培法の講座では、この常識化した仕分けに疑問をもつ。
 鹿沼土。
 強酸性を示す用土である。
 この理由で、ツツジ科植物栽培では、当たり前のことのように・・・どの本にも書かれてきた。
 本当にそうか????

 本当に酸性でないと良く生育しないのか????

 新しく噴火した火山。
 火山弾が堆積した不毛の軽石の瓦礫地帯。
 この場所も何十年か経過すれば、他所から枯れ葉が吹き飛んでくる。
 当然、この枯れ葉には多くの菌が付着している。
 材木腐朽菌も付着している。
 空中には材木腐朽菌の胞子も浮遊しているから、この場所にも落下する。
 そこに一枚の枯れ落ち葉があれば、これをエサにして生息を始める。
 つまり初期の炭素循環が構築されることになる。
 この状態が進んだ所に霧島ツツジの種子が落下すれば、芽生えられる。
 ツツジの種子内に共生菌は棲んでいない。
 共生するのは芽生えた後の根である。
 このことから、芽生えた場所には、既に菌が生息していた・・・ということが出来る。


 ツツジは酸性を好きなのではなく、酸性でも生息出きる菌を好きなのではないのか???
 それは枯れ葉を分解する材木腐朽菌なのではないのか????

 
こういう観点からSUGOI-neで「屋久島シャクナゲ」を栽培してみた。


 
シャクナゲ  SUGOI-ne栽培 考察 (SUGOI-ne2号ゴールド単用栽培試験)
 
本当に・・・・
  ツツジ科植物は酸性土壌が好きか???
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